とにかく安いアメリカのバス。都会だと街中を走っていますし、地下鉄に比べて比較的安全で安く移動する手段の1つです。私は女一人でアメリカを訪れることが多いのですが、移動にはいつもバスを利用しています。この記事では、各地で実際に撮ってきた写真と共に、アメリカ国内のバスに乗る際の基本的な流れを詳しくご紹介したいと思います。
※州や地域によって異なる部分もありますのでご了承ください。
まずは予備知識
バスの探し方
個人的にはいろいろな地域を移動するので、どこでも共通して使えるGoogle MapsかGoogleでそのまま調べるのが一番分かりやすいと思います。目的地を検索したら、日本と同じように路線番号と行先(進行方向)を確認しましょう。バスセンターで有人窓口がある場合は、尋ねた方が正確かもしれません。
- 利用するバスや地下鉄などの
専用アプリをダウンロードしておくと便利。
とはいってもGoogle Mapsさえあれば世界中どこでもやっていけます。
時刻表について
大きなバスセンターじゃない限り、バス停に時刻表はありません。
専用アプリやGoogle Maps等を使い
オンラインで時刻を調べましょう。
大抵は時間より早かったり遅かったりします(時刻表の意味とは…)が、意外と時間通りに来る地域もあります。
30分経っても来ない場合(よくある)は、近くで同じように待っている人に「あなたも○○行きのバスを待っていますか?」と尋ねた方がいいかもしれません。
バス停の見つけ方
マップを見ながら、周辺を見渡してみましょう。正直日本より分かりにくいことが多いです。
日本みたいにしっかりしているところもあれば、日本人の感覚からするとバス停とは言い難いものもあり、場所によっては見つけるのが少し大変かもしれません。
実際のバス停の写真を紹介(5都市)
私がこれまでアメリカで利用してきた実際のバス停をご紹介!
▼見つけにくかったバス停その①(カリフォルニア)
▼見つけにくかったバス停その②(フロリダ)
▼屋根付きのしっかりしたバス停(フロリダ)
▼分かりやすいバス停その①(テネシー)
▼分かりやすいバス停その②(ジョージア)
地域によって本当にさまざまですよね。
バスに乗る流れ
- バスを止める
- 乗車
- 支払い
- 座る
- 降車のお知らせ
- 降りる
日本との違いは?
日本と多少文化が異なるのは、①バスを止めなければならないところ、③先払い、そして⑤降車の知らせ方でしょうか。
詳しく見ていきましょう。
- 一番最後に注意点をまとめていますので、
初めての方はぜひチェックを…!
実際に乗ってみる
1. バスを止める「乗りますアピール」
自分の乗りたいバスが近くにやってきたら手を挙げるなり、ジャンプするなり何かしら「乗りますアピール」をしましょう。
ただバス停に立っているだけで何もしないと、
スルーされる(止まってくれない)事も多い。
もちろん運転手や地域にもよりますが、日本ではありえないことですよね。しかし、スルーされたからといって苦情を言う人はいません(これが当たり前だから)。長時間待った上にスルーされるとかなり焦りますので、恥じることなく全力で乗車アピールをしましょう。(乗車待ちの人が大勢いるときは、気にしなくて大丈夫です。)
2. 前方から乗車してお金を払う
アメリカは基本的に
前方のドアから乗車して前払いです。
そしてアメリカはバスの料金が一律となっています。つまり距離に関係なく1回1~3ドル程度。
さらになんといっても乗り継ぎ無料!
(運転手に乗り継ぎ券をもらってください。)
バスの会社ごとに何時間以内等は決まっていますが、だいたい1~2時間以内だったら、どこからどこまで行っても何回乗ってもタダで行けちゃいます。
乗車券の買い方
大きな駅であれば、券売機で乗車券やフリーパス(定期券)を購入することができます。
また、バスと地下鉄(電車)共通で同じカードが使えるという地域も多いです。
▼券売機はこんな感じ(基本クレカ使えます!)
近くに券売機がない場合は、バス乗車時に支払いましょう。バス内でフリーパスを購入することも可能です。
料金が分からない時は、運転手さんに「How much is it?(ハウマッチ イズィッ)」と尋ねよう!
【注意①】乗り継ぎする場合
フリーパスを買わずに乗り継ぎをする場合は、前払いの時に「乗り継ぎしたい」という旨を伝えてトランスファーカードをもらいましょう。
これ、もらわないと損しますからね。
「I need a transfer.(アイ ニー ダ トランスファー)」と言えばOK! 多分「トランスファープリーズ!」でも伝わる
【注意②】現金の用意
1ドル紙幣を用意して乗りましょう。
ヨーロッパとは異なり、アメリカのバス内では多くの場合、
- クレジットカードは使えません。
- おつりは出ません。
- 両替もできません。
➡ 券売機ではクレカが使えます!
他に乗車している人がいれば両替してもらえないかお願いしてみるという手段もありますが、日本とは異なり、バスを使う人でも定期を使っていて現金は持ち歩いていないという方が多い気がします。ちなみに昔、困っていたら見知らぬおじさんが私の分を払ってくれたということがありました。優しい国アメリカ・・・感謝・・・
乗車時の支払い方法
〈カードの場合〉
スワイプまたは差し込みまたはタップします。
チェックマークが出たらOK。
〈現金の場合〉
1枚ずつ入れます。(硬貨も使えます)
余談ですが、地域や運転手によってルールの厳格さは大きく変わります。ある都市ではみんな勝手にタダ乗りしていたし、ある都市では運転手が「今日はタダでいいよ!イェーイ!」ってノリで乗せてくれたし、無条件にある乗客を乗車拒否している運転手もいました。自由の国アメリカ・・・
3. 好きな席に座る
女性一人の場合は、あまり後ろの方には座らない方がいいかもしれません。
一番安心なのは運転手のすぐ近く(前方)の席。またはドア付近(何かあったらすぐ降りられるように)を推奨したいと思います。
また、バスが途中で急に運行休止になったりもするので、大事なアナウンスを聞き逃さないよう、バスの中では出来れば外の音が聞こえる状態で過ごす(イヤホンで爆音で音楽を聴かない)ことをおすすめします。
とはいえ、意外とアメリカも安全です。バス内では見知らぬ人同士が、友人のごとく和気あいあいとおしゃべりしている姿をほぼ確実に見かけると思います。すごく仲良く話してたから「お友達?」と聞くと「初めて会った人だよ」という回答が来るのもアメリカあるある!
4. 降りるためのブザー/ベルを鳴らす
目的地(バス停名をしっかり確認!)が近づいてきたら「降車」のお知らせをしましょう。
日本は押しボタン式ですがアメリカではヒモを引っぱると「STOPサイン」が点く仕組みとなっています。(バスによってはボタンの場合も)本当にただのヒモ(紐)なので最初は分かりにくいかもしれません。窓一帯に張り巡らされた細いヒモがあればそれです!もし、ない場合は、手すり等に付いているボタンを探しましょう。
「STOPサイン」が鳴っていないと、
ほぼ100%そのバス停には停まりません。
次のバス停・場所を
アナウンスしてくれない事も。
じゃあ土地勘ない人は、いつどうやって知らせたらいいんだ・・・
私は目的地が近づいてきたらGoogle Mapsを開いて位置情報を確認しながら「次だ!」というタイミングで押していました。ちなみに日本の運転手さんのように、バス停付近は速度を落として様子を見る、なんてことは一切なく猛スピードで進んでいきますので、何度か押せずに降り損ねたことがあります。。
ただこの方法はスマホの通信環境がサクサクでないと厳しいです。不安な方は、乗車時、運転手に「ここで降りたいから着いたら教えて!」とお願いしておくのもありですね。イッテQのはじめてのおつかいで出川哲朗さんは、このパターンで周りの人みんなに助けられていました。この方法だと降り間違える可能性は格段に減ると思います!
5. 近くのドアから降りる
あとは何もせず降りるだけ!後方から降りる人が多い気がしますが、どこから降りても問題ありません。近いところから降りればOK。その際、運転手に大声で「Thank You!」と叫ぶ人も多いので、ひと言お礼を言えたらいいですね。
【まとめ】注意点をおさらい
■ 時刻表はオンラインで調べる
バスセンター等大きな場所以外は、基本的に時刻表はありません。
■ バス停がバス停じゃない場合もある
「本当にこれがバス停?」という所もあるため、早めに探しておきましょう。マップのデータが古い場合もあるため注意!
■ 路線番号と行先(進行方向)を要チェック
基本的には数字を間違えなければ大丈夫です。進行方向は右側通行を忘れずに!
■ 乗車時は呼び止める/降車時はSTOPベルを鳴らす
アメリカの運転手は適当・自由・気分屋なことが多いので、自分の意志はしっかり示しましょう。降車時は、バス停の読み方を確認しておくとスムーズ。
■ 前から乗車、先払い
乗ったらまず支払い。料金はどこにも書いていないので、分からなければ運転手に尋ねましょう。
■ バス内では ×クレカ ×両替 ×おつり
現金1ドル紙幣10枚くらいあると安心。
■ 乗り継ぎ必要ならトランスファーカードをもらう
フリーパスでない場合、乗車時に必ず伝えましょう。
■ 自分の身は自分で守る
運転手やドアの近くに座ると比較的安全かもしれません。
一度バスの流れを掴んでしまえば、快適に安く移動することができますのでぜひ試してみてください。